デイケア、デイサービスなどの通所系サービスの利用者からこんな意見を耳にしたことがありませんか?
『することがない・・・退屈』
『何にもしないなら、家で寝てる方がましだわ!』
サービスの利用人数が多い事業所になればなるほど、
このような意見が多く聞かれると思います。
私は通所系サービスの管理者を5年続けております。
平均的な一日の利用者数は50人。それに対し、介護職の人員は11名程度です。
単純計算でも一人の介護職員あたり5人の利用者を担当しないといけません・・・
無理ゲーですよね・・・
そこで今回は
利用者に時間を有効に使ってもらい、なおかつ介護者の手がかかりすぎない方法をご紹介してみます
コンテンツ一覧
レクリエーションの提案
レクリエーションと言っても非常に多岐にわたりますが、
今回は椅子座位でできる手作業的なものについてです。
全国どこのデイケア、デイサービスでもやってることですが、折り紙、貼り絵、ちぎり絵、切り絵などなど。
夏祭りの前には提灯を作ったり、クリスマスの前にはツリーや飾りを作ったり。
とにかく一人でも黙々とできる手作業をしてもらいます。
貼り絵の題材などは誰でもわかる風景画などでもいいですが、最近の話題やキャラクターを題材にするのも意外と利用者には好評です。
孫やひ孫に見せたりあげたりという楽しみにもなりますからね。
あと、意外と男性利用者に提案しても作業の好きな方は黙々とされます。
そのような作業の題材が掲載されている月刊誌もありますので参考にされるとよいと思います。
週刊誌を置く
事業所で新聞をとっているところは多いかと思います。私の施設でも3部とっております!
朝、来られたらとりあえず新聞を読む利用者が非常に多いです。
長年の習慣なんでしょうね、私なんで全然読みませんがw。
また、週刊誌を置くと非常に多くの方が読まれます。女性週刊誌や車の雑誌、地域ネタ、農業関係の雑誌も置いてます。
お前んとこ、本屋かよ!ww
と思われるかもしれませんが、実は週刊誌はすべて中古です!2~3年前の週刊誌もありますw
中古本と言えばB●●K●FFですね。
そこで購入したものをかれこれ半年くらい置いてますw
投資金額としては非常にコスパがいいと言える!
皆様御歳をとられると読破スピードが落ちられますし、
少々古い記事でも割と熱心に読んでおられます!
目標を持った自主練習の提案
歩行練習、筋力強化練習などは理学・作業・言語聴覚療法士のアドバイスのもと、ご本人と相談して実施しています。
ただし、ただ毎日続けるだけではご本人のモチベーションも低下しやすいですし、だんだんマンネリしてしまう可能性があります。
そうやってなんとなくやらなくなった、という方が多いです。
継続して実施できるポイントとして以下のことをやってみてください
継続する秘訣となります。
・実施する時間を明確に決める
時間を決めること。
その日の空いた時間に実施するのではなく例えば11:00にすると決めてしまうことです。
私たちでもそうでしょ?今日中に部屋のかたずけをする!と曖昧な決意をするといつの間にか何もせずに夕方…みたいなことありますよね。
なので、その時間になったら自主練習と決めてしまいましょう。
習慣化してしまえばルーチンワークとして自主的にされるようになります。
・目標設定と記録 を工夫する
例えば歩行練習。
今やってもらってる方法は
近郊の電車の路線図と区間距離を調べて記録表を作り、
毎回歩いた距離と次の駅までの距離を記録してます!
路線は必ず地域の親しみのあるものにしましょう。
その方が、距離を実感できてモチベーションに繋がります。
一日200m、400mとコツコツ継続すると、駅に着いた時の達成感がすごくあるようで、皆さん頑張って歩かれていますよ。
ただ、田舎だと次の駅まで15㎞とか・・・ざらです。しんどいw
業務の一端を手伝ってもらう
個人情報や感染対策には気を付けないといけませんが、
簡単な義務的な作業を手伝ってもらうことがあります。
例えばお花見会等のイベント案内など、もちろん文章はこちらが作成しますが、A4用紙を三つ折りして茶封筒に入れる作業などは利用者数人に手分けしてしていただいたりします。
『誰かの為に意味のある作業をしている』という感覚があるのか、普段レクリエーションに参加されないような方でも積極的に作成されます。
利用者に仕事をやらせている?というご批判に対しては『職員がやる方が超効率がいいのですが、あえてやっていただいております』と答えましょうw
役割を決める
ある方には毎朝皆さんで行うラジオ体操の際に、前に出て手本をしていただく役割を・・・
ある方にはおやつの時間の抹茶を点てる役割を・・・
ある方には帰りの時間の玄関のドアの開閉(ドアマン)を・・・
という感じですね。
これもやはり誰かの役に立っているという実感のある【意味のある】ことなので、モチベーションマックスで実行していただけています。
寝る
一日中ずっと何かをしている、って私たちでも疲れますよね~。
しかも座っている時間も長ければただでさえ体力の落ちている利用者の疲労は当然です。
だから適度にベッドやソファーで横になって休んでもらっています。