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介護保険

四点杖の使い方、合わせ方とメリット、デメリット

四点杖とは、先端が4つに分かれているの杖のことです。

ちなみに四点杖の読み方は“よんてんづえ”

テーブルや椅子のように地面からの接点が4か所となり、支持基底面が安定します。

一本の杖より安全そうだから四点杖を使おうかな!

高齢の親に転ばないように安定した四点杖を買ってあげよう!

ちょっと待ってください!

確かに四点杖のメリットはたくさんありますが、

安易にイメージだけで四点杖を使用すると、実はいろいろなデメリットもあるのです。

この記事では、四点杖の使い方やメリット・デメリットについて紹介します。

※あくまで一般論を理学療法士目線で紹介いたしますので、杖の選定、使用については自己責任でお願いいたします!

四点杖の使い方とは?~左右の向きや高さについて~

四点杖にもいろいろな種類がありますが、

一番スタンダードな形が下の写真のような形状の杖となります。

四点杖の種類

設置する部分が4つに分かれているのが四点杖と言われる所以です。

スタンダードなのが右の二つ、左二つも四点杖に分類されます

真ん中は実は一本杖!

杖ゴムの種類を変えただけですので分類上は一本杖なのです。

ここで気を付けていただきたいのが、

スタンダードな四点杖は杖本体の支柱の位置が地面に接する四点の真ん中ではないということです。

1.四点杖を持つ向きを確認する

四点杖は広く(長く)せり出したほうの支持面が外側を向くように持ちましょう。

どんな杖でも杖は体の斜め前につきますよね?

その時、杖の外側の基底面が広いほうが体を支えやすく安定します。

四点杖を持つ向き
外側に広く基底面が広がるのが正解

逆に杖の内側が広く出っ張っていると、歩くときに足の邪魔になります。

また、杖の高さ調節のアタッチメントの部分をくるっと回すことで、

進行方向に対して支持面の方向を180度回転できるので、

どちらの手でも使用できる仕様となっています。

2.杖の高さの合わせ方

杖の高さの合わせ方ですが、

図のように立位をとった状態で、

足の小指の前方15cm、外側15cmの位置に杖をついて、

それを持った時に肘が少しだけ曲がる高さがベストだといわれています。

四点杖の正しい合わせ方
この位置で杖をもって肘が少し曲がったらOK!

同じ位置に杖を置いても、例えば背中が曲がっている高齢者であれば、

肘が大きく曲がってしまうので、杖を短くして調整します。

杖の合わせ方はそのほかにも、

手首の位置、大転子(足の骨)、身長などから設定する方法もありますが、

どの方法でも大体同じ高さに収まるはずです(笑)

四点杖のメリットとデメリット

【メリット1】四点杖は体重をかけることができる杖

四点杖は、ある程度杖に体重をかけないと歩きにくいというかたにオススメの杖です。

支持面が四点で安定するのでしっかり杖に体重をあずけても安定します!

対して一本杖は体重をかけるための杖としては使用しにくいです。

グラグラするので手首にも負担がかかります

一本杖は何も持たなくてもスムーズに歩けるが、何となく不安な方や、

ごくまれにバランスを崩しそうになる程度の方に最適です。

イメージ的には・・・

一本杖は転ばぬ先の杖、四点杖は移動型手すり

といったところですね

【メリット2】杖を立てかける必要がない

四点杖は自立するので杖の置き場所に困りません。

杖を使用する方にとって結構困るのが杖を置く場所問題!

例えばコンビニの会計の時に片手に財布を持って、片手で小銭を・・・

という場面など杖をちょっと離すタイミングが生活の中では結構あるものです。

そんな時、四点杖は自立するので手を放すだけ、

そして持つときもそこに手を持っていくだけ!

これが、一本杖だとカウンターに立てかけたり、腕にかけたり・・・

すると、結構カウンターから滑り落ちたり腕から外れたりして落ちるものです・・・

トミー
トミー

床に落ちた物を拾うのってバランス能力が低下した高齢者なら結構転倒リスク高いんですよね!

四点杖は置き場の利便性を主目的とした杖ではありませんが、四点杖の大きなメリットと言えますね!

【メリット3】多点杖は介護保険でレンタルできる

介護保険タイトル

介護保険申請を行い要介護認定を受けていれば四点杖をレンタル(貸与)できます!

一本杖は貸与対象にはなりませんので購入になりますが、

四点杖を含む多点杖は歩行補助具の分類となりますので、

月額数百円でレンタルすることができます。

最初から買ってしまったほうが得じゃわい!

もちろん購入もできますが、レンタルの利点は交換・返却ができること!

杖が故障したり、違う杖に交換したいと思ったとき、

買ってしまっていれば新たに購入しないといけません。

しかし、レンタルであれば同じモデルでも、違うモデルの杖でも無償で交換できます!

介護認定を受けていれば絶対レンタルの方が得だと思います。

【デメリット1】歩行スピードが速いと使いにくい

四点杖の大きなデメリットは斜めに突けないこと

四点杖は真っすぐ垂直につく必要があります。

まず杖をしっかり前方についてから右足、左足を出す・・・

といったゆっくり歩くかたなら問題ありませんが、

右手に持った杖と同時に左足をだすような、

リズムよくすたすた歩けるかたは四点杖を垂直につくのが難しくなります。

言葉ではうまく説明できませんので画像を見てください!

四点杖と一本杖の比較
四点杖は斜めに突けないので注意!

歩行スピードがあると杖は前方に斜めにつきますが、

四点杖はそれができません。

一回一回、いちいち四本の支柱をしっかり地面に突く必要があり、

ぎくしゃくして非常に歩きにくくなります。

【デメリット2】地面がフラットでないと使いにくい

段差と四点杖の危険性
非常に危険な場面!

四本の接地面がしっかり接地できる場所なら安定しますが、

不整地や段差がある場所、階段などでは不安定となるばかりか杖が急に傾き転倒のリスクが高くなります!

地面の状況にもより注意を払わなければならない杖ですので、

実際に使ってみると“使いにくい”と感じることも多いかもしれません

【デメリット3】杖自体が重く、場所をとる

一本杖より重量は重くなります。

ある程度重量があったほうが安定もしますが、

長い距離を歩かれるような場合には重さがネックになる可能性があります。

また四本の支柱部分が多少かさばるので、

例えば傘立て入れておくとかバスの椅子に座るときなどには置き場所に困ることもあるかもしれません。

【まとめ】専門家の意見も聞きながら適切な杖を選定しましょう!

今回は四点杖の選択方法を紹介いたしました。

いまや介護用品は信頼できるものがホームセンターや量販店、ネットなどでも購入できる時代になりました!

ですがもし、購入する際などに迷ったら整形外科医者や理学療法士に相談するのもよいと思います。

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